子どものころの夢、叶えていますか?
そういえば、料理人になりたかった。
手に職をつけて、自分の手で「おいしいもの」をつくれるようになりたかった。
そんな方へ、自分の夢を叶えるために「離島で和食を学ぶ」のは、いかがでしょうか。
今回の旅の舞台は、島根県、隠岐諸島にある海士町。
東京から飛行機とフェリーを乗継ぎ5時間。日本海に浮かぶ離島にある人口約2300人の小さな町です。
かつては、財政破綻寸前とまで言われた海士町ですが、様々な地域おこしの結果、多くの移住者を呼び込み、現在は、その取り組みが高く評価されるまでに。
ここ海士町で、2017年からスタートした
「島食の寺子屋」は、料理人になるためのちょっと変わった学校です。
「和食の入口に正しく立つ人を育てる」ことを目的にスタートした「島食の寺子屋」。
ここでは、ただ料理の技術を学ぶだけではなく、実際に生産者さんをまわりながら生産の現場を知り、自ら仕入れる。料理の技術はもちろんのこと、実際にお客さまに提供するところまでを、一貫して身につけることができます。
講師は、和食の現場にいたプロの料理人。少人数制のため細かなフォローもあり、未経験でも基礎からしっかり学ぶことができます。学びを通し、海士町の観光拠点でもある隠岐神社の境内にある日本料理店「離島キッチン海士」で、実際に料理を提供するまでに成長するのだとか。
1年間、島で暮らしながら和食を学ぶ。
日本で唯一、ここにしかない、料理の学校です。
今回の旅では「島食の寺子屋」の入学前の体験プランをご用意。
和食の学校というと敷居が高いイメージがありますが、和食とは何か、料理人の仕事とは何か、まずは3日間、触れてみませんか?
未経験でもOK。まだ本当に自分が料理人になりたいかどうかわからなくてもOK。
もちろん、料理の経験があるけれど、今までと違った視点で和食と向き合ってみたいという方も歓迎です。
旅を通して「料理が好き」という思いを、どのように形にすることができるのか、学ぶことができることでしょう。
まずは「ずっとやってみたかった」の、入口に、この旅を通して立ってみませんか?
島だからこその、豊かな食材に触れる。
「島食の寺子屋」の特徴は、島内で採れる食材のみで実習するということ。
島という立地から豊かな海の幸がありますが、それだけではなく、お米や野菜、山ではふきやセリなど山菜が取れます。豊かな自然は、素材の宝庫なのです。
その様々な素材を料理人自らが仕入れ、料理、提供までを行い、技術を磨きます。
校舎から徒歩5分の場所にある崎漁港。定置網漁の漁場として、日々様々な魚が水揚げされます。揚がったばかりの魚を見ながら、講師と共に魚を仕入れ。
実は、新鮮な魚ほど扱いにくい。はりがあるため、反り返りやすく、包丁をうまく入れることができません。おろすにも技術が必要になります。
扱いやすさと新鮮さは、イコールではない。そんなことにも現場で触れるからこそわかることなのです。
野菜を仕入れているのは、オーガニックな畑で、多品目の野菜を育てているムラーズファーム。
農家のムラ―さんは、野菜の他、鶏とヤギとともに、循環型の農業に取り組んでいます。
「今日は、小松菜、いくつ必要?」なんて会話をしながら、必要な分を収穫。その日、その時の一番いい野菜を仕入れます。
見たことがない野菜が畑にあることもしばしば。農家さんと会話をしながら素材の魅力を存分に引き出すためにはどうしたらいいのか考え、もぎたて野菜を頂きながら味をチェック。
そんな経験も、都会ではなかなかできることではありません。
他にも、しいたけ農家さんや畜産農家さんなど、様々な生産者さんに協力を頂いているため、四季折々の豊かな食材に触れることができます。
農家さんがどんな思いで、どんなこだわりで野菜ができているのか、肌で感じることができる。
ただ「おいしいもの」をつくるだけではない、本質と向き合うことができるのです。
今回の旅でも、実際に、収穫や漁港での仕入れを体験。普段見ることができない生産者さんの姿から、その素材に対する思いに触れてみましょう。
「あるもの」でつくり上げることこそが、和食の神髄。
素材の調達後は、調理実習。その日、集まった食材でどのような料理ができるのか、相談しながら決めていきます。
講師は、京料理「北白川 ともえ」出身の鞍谷浩史さん。京都、老舗割烹で長く腕を奮ってきた和食のプロです。包丁などの道具の使い方から、調理方法に至るまで、様々な視点から、和食とは何かを教えています。
必要な食材を用意して料理をつくるのではなく、その時、あるもので料理をつくり上げる。
難しいことではありますが、実はかつては「あるもの」で料理をつくることが当たり前でした。
便利になり、なんでも簡単に手に入れられるようになった一方で、そんな当たり前だったことが近年なくなりつつある。「かつて当たり前だったこと」が、和食本来の心や技術なのだといいます。
「島食の寺子屋」は、1年間の学びのプログラムのため、島での暮らしが必須。
見知らぬ土地で不安もありますが、島でしっかりと学べるようにと「島食の寺子屋」コーディネーターである恒光一将さんが、学びのことだけではなく、暮らしのあれこれもフォローしてくれています。
今回の旅のガイドも務めてくださるため、不安なことや気になることは、色々と聞いてみましょう。
また、実際の学生さんと同じ校舎で同じ調理スペースで作業することもあるため、休憩時間に、授業の様子や島での暮らしについて聞いてみるのもいいかもしれません。
ちなみに、今までの学生さんはどんな方がいたのでしょう。
「皆さん共通していたのは、料理が好きだったこと。その上で、子どもの頃の夢を叶えたかったとか、手に職をつけたいとか。経験がある方はほとんどいませんでしたね」と、恒光さんは言います。
「あと、不思議なことに26歳の方が多かったですね。将来のことを考えた時に、色々と悩む年ごろなんでしょうか。でも、年齢制限はないので、どなたでも歓迎ですよ」。
子どもの頃からの夢に挑戦し、和食の職人として一歩を踏み出した卒業生。今では、銀座の料理店をはじめ、各地で活躍されているそう。
四季を肌で感じることで、四季を表現する和食をつくることができる。
ただ技術を学ぶだけではない、料理人として、大切な要素も学ぶことができる「島食の寺子屋」。
そんな「島食の寺子屋」を、まずは、3日間、体験してみませんか?
体験スケジュール及び内容
【1日目】
時間 | 行程 | 体験内容 |
午後 | 集合 | 海士町観光協会(海士町の港、キンニャモニャセンター1階)集合
※七類港→菱浦港(海士町)のフェリーをご利用ください。
集合時間は、フェリーの到着時間によって変動しますので、予約の確定後、担当の恒光さんとご確認ください。
詳しいダイヤはこちら。【隠岐汽船 時刻表】 |
| オリエンテーション | 自己紹介(参加した理由/持ち帰りたいこと) |
| 仕事の体験(1) | 農家さんを訪ね、素材探し
・季節の野菜、山菜、などの収穫。
・鶏卵の仕事を知る。
※生産者さんとの交流を通し、農家の仕事にも触れてみましょう。 |
| 仕事の体験(2) | 素材からメニューを考える
・実際に収穫をした食材から、メニューを考える
※講師との対話を通し、相談しながら考えます。 |
18:00 | 1日目終了 | |
【2日目】
時間 | 行程 | 体験内容 |
8:00 | 集合 | ※宿泊先までお迎えに上がります。 | | 仕事体験(3) | 崎漁港にて魚の仕入れ
・水揚げされた中から、仕入れをする魚を決めます。
※天候によっては、定置網の船が出ない場合があります。その際は別プログラムに変更になります。 | | 仕事の体験(4) | 調理実習
・包丁などの道具の使い方を知る
・仕込み、下処理
・調理
・盛り付け | 18:00 | 夕食 | 自分で作ったお料理をいただきます。 |
【3日目】
時間 | 行程 | 体験内容 |
9:00 | 集合 | ※宿泊先までお迎えにあがります。 | | 旅の振り返り | ・旅の感想、気づきの共有 |
9:30 | 仕事体験終了 | ※菱浦港(海士町)→境港のフェリーが便利です。
詳しいダイヤはこちら。【隠岐汽船 時刻表】 |
※滞在期間中の宿泊場所は、体験申込後、担当の恒光さんよりご連絡があります。ご相談ください。(別途宿泊費がかかります)
※上記日程での体験が難しい場合、短縮プログラムでの体験も可能です。ご相談ください。
※当日の状況によりスケジュールは前後いたします。ご了承下さい。