企業研修と言えば「座学講習やワークショップでスキル習得」といったおカタいイメージが一般的。一方で、エンタメ性の高いプログラムを取り入れたり、これまでにない独自のカリキュラムを開発・提供する企業もあります。
仕事旅行も企業の研修として活用いただくケースが増えていますが
(仕事旅行 for Business)、なぜいま“ひと味違う研修”が求められるようになっているのでしょう? そのワケを探るべく、最近ネット等で話題になっている研修をまとめていきます。(シゴトゴト編集部)
①料理で創造的思考力を養う—クリエイティブ・クッキング研修—
コークッキングでは、料理を通して創造的思考力を養うことを目的とした「クリエイティブ・クッキング研修」というメニューも開発しています。なぜ料理が企業研修として有効なのでしょう? 同社のサイトには、次のように説明されていました。
「それは、人間にしかできない仕事ですか?
IT技術による産業のオートメーションや自律制御が押し進められる昨今、様々な仕事が機械や人工知能に置き換わっています。そんな中、これからのビジネスには、抽象的なものごとの考え方や、企画のまとめ方、デザイン力、チームワークなど、これまでとは違った、人間にしかできない創造的なスキルセットが重要視され始めています。
クリエイティブ・クッキング研修は、料理を通して創造力を養うための研修プログラムです。プログラムでは、組織のこれまで言語化されてこなかった文化に言葉を与え、出来上がった言葉から発想した料理を協創します。
暗黙的に共有されている文化を言語化し、また、できあがった抽象的なコンセプトを料理という具体的なプロダクトに落とし込み、実際につくる中で、抽象的思考能力や発想力、チームワーク力など様々な能力を開発することが可能です」(引用終了)
ワークショップのフロー(コークッキングサイトより)
「クリエイティブ・クッキング」はパタン・ランゲージという学術理論をもとに開発されたようです。
※パタン・ランゲージ:建築家のクリストファー・アレグザンダーが提唱した知識記述の方法。建築・都市計画の理論として知られる。
確かに「なぜ、おいしい料理になるのか?」「なぜ、よい仕事ができるのか?」といった事柄は、その都度その都度のシチュエーションにより、ケースバイケースで変化するため言語化・公式化することが難しい。
つまり“レシピ”は参考になりますが、その通りやれば絶対成功するというものではないため、その会社やチーム独自の言葉を編み出し、カタチにしてみる(料理を作ってみる)ことで、自分たちの強みや弱点など、日頃の業務では得られない気づきがあるのかもしれません。
出典元:
コークッキング「クリエイティブ・クッキング」
②正しいサボリ方を身につけよう—面白法人が推奨する「休憩の取り方」
※画像は
「面白法人カヤック」のサイトより
サイコロで毎月の給料が決まる「サイコロ給」(上画像)や、全社員が採用・評価・給与査定に関わる「ぜんいん人事部」など、数々の面白い人事制度や行事を実施することで知られる面白法人カヤック。同社が今年行った研修のテーマはなんと「正しいサボリ方」だったとか。
米スタンフォード大学で精神行動科学を研究する西多昌規氏を講師に招き、「過重労働の割に効率がさっぱり上がらない現代の企業における生存戦略=サボる」が語られたそうです。
研修では「サボったほうが仕事がはかどる科学的理由=正しいサボり方」が解説された模様。休憩中に「どうでもいい作業」をするとクリエイティビティが高まるなど、さまざまな研究結果があるようです。詳しくは以下の記事をご覧下さい。
出典元:
寝てるだけじゃだめ:サボることは「生存戦略」カヤックが“正しいサボり方”研修(IT mediaヘルスケア)
今回ご紹介した2つのケースはいずれも、「創造性をいかに高めるか?」ということがポイントになっています。「ロボットに真似できない技→クリエイティビティを鍛える」ということをテーマとした研修が、今後はもっと求められるようになるかもしれません。
記事後編(vol.2)はコチラ→
「目隠しサッカー」や「暗闇」「お笑い」で職場のコミュニケーションを円滑に—ひと味違う!企業研修まとめvol.2
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