近頃、耳にすることが多くなった「リカレント教育」。
「社会人になってからも、学校などの教育機関に戻り、学習し、また社会に出ていくということを生涯続けることができる教育システム」(「知恵蔵」より)というものです。
大きくは「大人の学び直し」と捉えて良いでしょう。「リカレント(recurrent)」とは循環を意味します。会社(職場)と教育の場を繰り返し行き来するイメージですね。
リカレント教育はそもそも、スウェーデンの経済学者が提唱した生涯教育の考え方で、1970年代に世界に広まったものであり、言葉自体は新しいものではありません。
では、なぜ、いま日本の様々なメディアで「リカレント教育」が取り上げられるようになっているのでしょう?
ひとつは現在、政府が進めている「人づくり革命」の議論の中で、リカレント教育の重要性が強調されたこと。人生100年時代を迎えるにあたり、日本でも今後「学び直し」の制度が充実していくのでは? と予想されます。
リカレント教育の元祖であるスウェーデンやヨーロッパ諸国では、すでに様々な制度が整備されており(職場を離れて学ぶことができる「有給教育訓練制度」など)、アメリカではコミュニティ・カレッジが普及しています。
コミュニティ・カレッジとは、地域の住民を対象に高等教育と職業訓練を提供する2年制の大学で、学費も安くオンライン講義も充実していることから、多く区の社会人が利用しているそうです。
生涯学び続ける人のための仕事旅行
一方、日本におけるリカレント教育は、まだ発展途上の段階です。
長らく終身雇用を前提としてきた日本では、職業訓練やスキルアップ教育も社内で実施されるケースが多く、お稽古ごとや英会話スクールなどは別として、就職後は定年まで、新しい学びに挑戦できる時間も機会も乏しいと言えます。
異業種への転職も昔に比べれば実現しやすくなり、人材も流動化している昨今、学び直しを求める声は高まりつつも、「どうやったらそれができるの?」というのが、多くの社会人の本音かもしれません。
実際、転職サイト「ミドルの転職」が35歳以上のユーザーを対象に実施した調査では、約90%の人が「今後リカレント教育を受けたい」と回答したにも関わらず、費用や時間、キャリア断絶などの課題があるとも答えています。
参考記事:
Googlehttps://corp.en-japan.com/newsrelease/2018/12710.html
この調査の読み解き方は様々にあると思いますが、平均寿命が長くなればなるほど、ひとつのスキルや職業経験だけでは、充実した人生を過ごせないと考える人が増えているということかもしれません。
ただ、リカレント教育を推進する政策が実施され、受け入れ教育機関が増えたとしても、そういった取り組みに理解を示したり、積極的に人を送り出そうという会社はそれほど多くならない可能性もあります。
しかし、考えてみると、「学ぶ」というのは人にやらされることではなく、自分から動くこと。チャンスをみずから作っていく必要もあるでしょう。
仕事旅行には、そういった方々の気持ちに応える数々の職業体験があります。多くは1日完結のプログラムであるため、スキルの習得にまでは至りませんが、気づきはたくさん。
フレキシブルにスケジュールを組むことができ、見たことないいろんな職場を見に行くことができます。個人ユーザーだけでなく、企業研修や福利厚生プログラムにもご活用いただいております。
(シゴトゴト編集部)
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