おためし転職(旧おとなのインターン)は、やりたい仕事に挑戦できる体験型の転職サービスです。
ハードルが高いと言われる異業種への転職であっても、職業体験を通して仕事の内容や自分の適性が分かるため、「やりたい仕事をできる仕事にするための第一歩になるはず」という考えから、サービスを始めました。
すでに多くの方にご利用いただき、正社員他で採用される方も増えてきましたが、サービス運営サイドとしては気になることも。
おためし転職をへて転職した方は、その後イキイキとその職場で活躍できているでしょうか? それとも、理想と現実のギャップに転職を後悔していたりも?
それを確かめるべく、おためし転職を通して「鎌倉彫金工房」へ転職した鈴木朋子さんを訪ねてインタビュー。鎌倉彫金工房の代表、嶋崎真也さんにも加わってもらいました。
鈴木さんがおためし転職に参加したのは昨年6月。職業体験を通して入社の意思を固め、去年の8月末から鎌倉彫金工房の一員として働いています。
「ものづくり」と「接客」の両方できる職場を探していたんです
ーー鎌倉彫金工房で働くまでは、何のお仕事をされてたんですか?
鈴木朋子さん(以下、鈴木):浦安にある某テーマパークで接客のアルバイトを6年間していました。外でお客様とお話をしたり、楽しませたりするのが多い仕事で大好きだったんですが、アルバイトのままで居るのも不本意だなあと。せっかくなら、これまでやってきたことやスキルを活かせる仕事をしたいと思い、転職を考えるようになりました。
ーー活かしたいと思ったスキルは「人を喜ばせる力」ということですか?
鈴木:なんだろう? 人を笑わせたりとか、笑顔にさせたりすることですかね。スキルなのか分かりませんが、仕事がしていて自分も楽しいし、相手が喜んでくれるのがいいなと。それをもっと違う分野で生かしてみたいと思いました。例えば「ものづくり」の仕事ができるといいなと。
ーーものづくりに興味を持ったんですね!
鈴木:刺繍をやったりお菓子作りをしたり、手広く浅くやっていたんですけど、手を動かすのは元々好きで。あと、自分の祖父が大工をやっていたんですが、その姿を小さいころに見ていて、かっこいいなあって思っていた節があって。
漠然と思ってはいたんです。好きなものづくりが出来て、得意な接客も出来たらなあと。
嶋崎真也さん(以下、嶋崎):うちがちょうどいい仕事じゃない?(笑)。
鈴木:そうですね(笑)。おためし転職のページで見つけたときは「そんな会社ホントにあるの?」って感じでしたけど。
ーー求人を見てすぐに応募されたんですか。
鈴木:悩んでました。でも、もしかしたら、明日には求人がなくなってるかもしれないと思って…「やるなら今しかない!」と思って応募したんです。
ーー応募したのは鎌倉彫金工房だけ?
鈴木:はい。鎌倉彫金工房だけです。それまでいろんな求人を見たけど、なぜか応募するまでには至らなくて…おためし転職はまず内側に入って仕事を体験できるので、心理的ハードルも下がったのかもしれません。
あと、鎌倉彫金工房はものづくりを学びながら、ずっとお客さまと向き合うことのできる環境がいいなと思いました。私が探した限りだとそんな求人はなかったので。スキルアップにつれて、店長職や管理職などに仕事が変わって接客が出来なくなるのはイヤだったんです。
ーー応募した後は、一度面談をした上でおためし転職に進んだんですよね?
鈴木:面談ではとっちらかっちゃって(笑)。あまり覚えていません。面談の後3日ほど経ってから、おためし転職へ進める連絡をもらったんですが「やった! でもいいの?」って感じでした。
職場体験では、接客の見学をしながら自分で指輪をひとつ作りました。指輪を作る過程では、やっぱり作るのが楽しいなと思って。自分も楽しいからこそ、その楽しさがお客さんに伝わったら、いいだろうと思って、ますます入りたいなと思いました。
作業場の雰囲気がすごく良かったのが印象的で、楽しそうにお仕事をしているのが伝わってきたんです。表の接客スペースで見えている感じと、裏の作業場の感じが結構違うのかな? って思ってたんですけど、そんなに変わらず、裏表も無く、すごい明るい職場なんだなって。
職人さんって寡黙にただ作ってるイメージがありますよね? だからひと言も喋らずピリッとした職場という先入観もあったんですが、そんなことはまったくなく、この雰囲気になじめたら相当楽しいなと。
ーーまず1日体験すると、そこで働きたいなって思いが強くなるものですか
鈴木:それは強く思いました。一次面接のときにもスタッフの方と少し話す機会があったんですが、一日体験を通して第一印象と変わらないことが実感できたし、自分のなかで想像していたのとマッチした感じがありました。
体験の最後に食事会があったのですが、その時も「みなさん楽しそうに働いているのが印象的で、私も一緒に働きたいと思いました」と伝えた気がします…ただ、その時の記憶が無いんですよね(笑)。
嶋崎:まあ、職場体験した後に、社長とご飯に行くなんて緊張しますよね。意図としては、作ってはいない素の状態を出してもらえると良いなって感じで、ご飯も食べたりお酒を飲む場を設けているんですけどね。
鈴木:結構飲んじゃったんですけどね(笑)。1日体験で入ったわりに、「もう入社してるんじゃないの?」と錯覚するほど温かく迎えてくださったこともあって。
入社して半年。春の"接客デビュー"を前に勉強の日々
ーー去年の8月末に入社されて、半年ほど経ちましたがいかがですか?
鈴木:入って2〜3ヶ月は、いちから指輪を完成まで作ることをひたすらやってまして、その後は指輪に石を留める作業を教えてもらい、石留めも一番簡単なやつはできるようになってきました。まだ本当に基礎を学び終えた段階で、不安な部分はいっぱいありますけど。
最近ではお客様の指輪に石を留める作業をしているんですが、先輩のOKをもらえたとして、もうちょっと工夫したほうが良くなりそうーーといったことがようやく自分で気付けるようになってきた段階で、日々勉強させてもらっている日常が楽しいです。
先輩に聞きずらいということもなく、すぐに教えてくれる人ばかりなので、良い環境だなって思ってます。
ーーちなみに苦手な工程とかあるんでしょうか?
鈴木:磨きです! 正直、自信がありません(笑)。指輪を高速回転するバフへ当てて表面を磨いていくのですが、指輪の当て方次第で表情が全然変わるので、仕上がりの部分ということもあり、一番気を使います。
ーー仕上げの部分は、高い技術が求められそうですね。そして、技術をひと通り勉強した後は、鈴木さんの得意な接客の仕事に入ると伺いました
鈴木:3月に接客にデビューする予定なのですが、ずっと接客はしていたので、お客様を楽しませたり盛り上げることはできると信じてます。でも、お客様に「教える」のは初めてなので、「分かりやすく伝える」ことを勉強中です。勉強したことを活かしたいですね。
ーー将来的に「どんな彫金インストラクターになりたい」といった目標はありますか?
鈴木:お客様を「楽しませたい」という思いから入りましたからね。疲れる作業の時間があっても、笑顔が多くて楽しんでもらえる時間を作ることのできる彫金インストラクターになりたいです。
私は自分のやったことに対して笑ってもらえたり、「面白いですね」って言われるのが一番うれしいので、そんな機会が作れる人になりたいなあと。
ーー彫金インストラクターデビューが楽しみですね。最後に嶋崎さんにお話をうかがいますが、おためし転職として1日体験を受け入れてみていかがですか?
嶋崎:仕事場の雰囲気って、求人の情報からだけでは分からないじゃないですか? 仕事は選べるけど、上司とか先輩は選べないから、そういう雰囲気や人柄を確かめる意味合いでも1日体験はあったほうがよいですよね。
1日体験ではただ一緒に仕事をするだけでなく、ランチも一緒に食べてもらったり、なんてことない会話をしながら、会社の雰囲気を分かってもらう機会にしています。もちろん、今のスタッフも、応募者の人柄や雰囲気を知ることができます。
ただ、全員に体験していただくとなると受け入れサイドとしては大変ですから、書類選考と面接をした上で、さらにお互いをよく知る場として、おためし転職は利用させていただいています。
技術的なことは練習すれば身につきますが、相手を喜ばせてそれが自分の喜びにつながるーーというタイプの人じゃないと、うちの仕事は楽しく続けられませんから、その人の素の部分を見極める機会として貴重ですね。
鎌倉彫金工房では、現在も求人を行っています(2018年2月現在)。ご興味を持たれた方は
こちらをご覧ください。
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