2017年10月18日更新

Goodbyeブラック! ウルトラスーパーニューな働き方へ~世界中から若者が集まる“ハイブリッド”な広告会社の挑戦

「働き方改革は楽しいのか、楽しくないのか?」。某社による広告キャンペーンのそんなメッセージが世間を多少騒がせている昨今。

22時に消灯し社員は強制退社…でも仕事の量が減った訳じゃないし、結局自宅や早朝に仕事してる現実…。

なんていう激務なイメージがほぼ変わらない広告業界において、突き抜けて明るい異色の存在を放つ広告会社(クリエイティブ・エージェンシー)があるのを知っていますか?

その名も「ウルトラスーパーニュー」(以下USN)。「原宿育ち」のデジタル系エージェンシーでありながら、創業者は日本をこよなく愛するオランダ人とオーストラリア人。

現在約10カ国の様々な国籍の社員とシンガポールに支店を抱え、更に世界各国から「東京に行きたい、働いてみたい!」というインターンの若者が次々とやって来ているそうです。

今回は現在、代表取締役を務める村上智一さんに、同社の”ウルトラスーパーニューな働き方”について聞いてみました。


ウルトラスーパーニューな国ニッポン(写真提供:USN)

原宿にある“極めて超新しい“広告会社


――USNは10周年を迎えたそうですね。何はともあれ、このユニークな社名が気になっているのですが(笑)、由来はどこからでしょう?

村上智一氏(以下、村上):私自身ジョインしたのは立ち上げから1年後だったのですが、聞いた話によると、創業者の外国人2人が「日本はコンビニの商品にしても、テクノロジーや家電製品にしても常にめまぐるしく新しい商品がどんどん出てくるよね、いつもウルトラスーパーニューだよね!」ということで、この社名になったそうです。

会社のロゴも、スーパーのセールなどで見かけるディスカウントのシールをイメージしてます(笑)。

――ストリート感ありますね。なんとなく原宿らしいというか(笑)。ところでUSNでは様々な国籍やバックグラウンドを持つ社員たちが、ここ(原宿)で面白く仕事をされているとか

村上:そうですね、うちには10カ国以上の世界各国から来た社員がいて、それぞれ独自の感性を生かして仕事をしています。僕は“ハイブリッド”という言葉が好きなのですが、USNはビジネスのスタイルから社員の働き方、アウトプットにいたるまで、様々な面でハイブリッドな会社だと思います。

我々は広告のクリエイティブ・エージェンシーではあるのですが、代理店ビジネスに特化しているわけではなく、制作や戦略、デザインなど制作チームも自社内で持ってますから、業務自体ハイブリッドされているんです。

ただ、こういったハイブリッドな組織は大変なこともあります。「感性やものの見方が違う」ということは色々な視点がブレンドされる一方で、意見が合わないケースも出てきますから。

――意見や価値観が対立するとき、どうされているんでしょう? 社員の多様性を尊重すると口では言いつつ、実際には全然そうなってない会社が世間には多いと聞きますので、ヒントをいただければと。

村上:シンプルな解決策かもしれませんが、大事なのはとことん話し合うこと。うちのスタッフはフランス人を始め話し合うことが大好きな人材が多いのですが、じっくり話し合うことで、突破口って見えてくるんですね。

――結局はその余裕が持てるかどうか?話し合いから何かを生み出す意志があるか? ということなのかもしれません。ところでUSNは外資系企業を中心に色んな会社のキャンペーンを担当されてますね。ウェブサイト制作からSNS企画、イベント、商品パッケージに動画制作など仕事のメニューもハイブリッド。

村上:実は最初はデジタル施策に特化したエージェンシーだったのですが、創業時から長年レッドブルさんのキャンペーンをご一緒したことがきっかけとなり、最近ではイベントやマスメディアを使ったブランドコミュニケーションまで幅広く手掛けています。

意図的にそうしようとしたわけではなく、クライアントさんの課題解決につながる「ベストな企画は何か?」を考えご提案しているうちに、自然と仕事の幅が広がっていったという流れなんですけどね。


*レゴ社の日本向けキャンペーン。動画の制作では背景音まで作れるスェーデン人のスーパーインターン生が大活躍!(写真提供:USN)


*Redbull Missing Wheelsでは、パーツを外した自転車を展示してイベント告知するという斬新なプロモーションを実施、世界的にも高い評価を得た(写真提供:USN)

――空間のプロジェクトにも力を入れてらっしゃいます。

村上:ええ、展示の演出なども手がけてます。あと、オフィスの1階はギャラリースペースになってまして、企業が期間限定ショップをオープンするなど多目的に使用しています。

ココナッツウォーター「ビタココ」のキャンペーンのときは、ここに白砂を5トン運び込んで、「原宿にビーチ出現!」ということで話題になったりもしました。

このギャラリーの運営を通じて広告業界以外のアーティストたちとの新しい出会いがあったり、クライアントさんから「ここで何かできませんか?」というご相談をいただいたりしますから、リアルなスペースは重要ですよね。


*USNのオフィス1階にあるギャラリースペース。とあるイベントでは5トン!の白砂を運び入れて南国模様を再現した(写真提供:USN)

"脱ブラック"は無駄を徹底的になくすことから


――村上さんは外資系の広告会社でキャリアを積まれたそうですが、やっぱり日本と海外では働き方が違うでしょうね?

村上:全然違いますね(笑)。USNの前はBBHというイギリスの広告代理店の東京支社で働いていたのですが、ロンドンの本社に出張した際、みんな18時に帰宅してそれ以降はオフィスにだれもいない。すごく驚いたのをよく覚えています。

ある意味、彼らは割り切り方がすごいんです。短い時間で集中して働かないといけないため、スタッフ全員の頭のキレ、アイデアの出し方から全然違いますし、無駄なことは徹底的にやらない。すべてが効率的でスピーディです。

「USNはワークライフバランスを保てる代理店を目指そう!」ということで、僕たちが様々なことに取り組んでいるのも、そのときの経験が元になっています。長時間労働が当たり前の日本の広告業界において、これはある意味、挑戦とも言えるんですが。

――先ほどお話に出た「多様な価値観の尊重」もそうであるように、言うは易し行うは…という部分もあると思います。実際、膨大な作業が発生してしまったりもしますから。どうやれば日本でそれを実現できるんでしょう?

村上:そうですね、まず依頼を受けるところが非常に大切だと思っています。無理なスケジュールやリクエストの仕事は初めから受けない。経営サイドがそういうスタンスをはっきり示すこと。そこが大事ですね。

欧米圏では、クライアントと広告会社の立場はもっと対等で、そういった方針が比較的受け入れられやすいというのはあります。「代理店は下請けではなく、パートナーである」と。そういった意識が日本の広告業界にもっと根付くといいなと思うのですが。

あと、マネージャーはやっぱり社員のワークロード(業務量)をちゃんと把握しなきゃなと。くわえて個々人がやりたい仕事や向き不向きもわかった上で、みんなのモチベーションが上がるような案件を取りに行くこと。本来それが営業という仕事なんじゃないかと思いますね。

お互いがそういう意識を持って、お互いを理解し合い、ベストなパフォーマンスを出しながら、クライアントと共に成長に向けて歩んでいける関係性が理想です。

――"グッドパートナー"はあらゆる仕事で重要だと思うのですが、クライアントだけでなく働く人もやっぱりパートナーですから、先ほどおっしゃったことは全部つながってきそうですね。それにしても世界中から自発的にインターンが集まってくるのはスゴイ。

村上:日本や東京で暮らすこと、働けることは、彼らにとってすごく魅力的に映るようです。ことさら求人に力を入れているわけではないのですが、ウェブサイトを見てエントリーしてくる若者がたくさんいます。自分たちにない“クレイジー”な文化に惹かれるのかもしれませんね(笑)。


*USNオフィスの様子。社内にはミニキッチンやバーがあり、月一回はケータリングでランチを楽しむ。お雛祭りランチを社員やインターンが振る舞い、文化交流することも。

取材・記事:寺崎倫代(シゴトゴト編集部)+銀河ライター
読みもの&流行りもの: 2017年10月18日更新

メルマガ登録いただくといち早く更新情報をお伝えします。

メルマガも読む

LINE@はじめました!

友だち追加
このページを気に入ったらいいね!しよう
見たことない仕事、見に行こう。

あわせて読みたい

【仕事旅行社の転職サポート】
まずは職場を体験。じっくり"天職"見つけたいなら「おためし転職」へ

Follow Me!


PAGE TOP