1年前のこと。前職の会社にいた50代の先輩が、営業車の中で言いました。
「オレ、退職したらキャンピングカーで暮らそうかな」
なんと。
「でもその前に、移動しながら稼ぐ方法を考えないとな」
なるほど。
さて、移動しながら稼ぐといえば、「
移動販売」ということで、その後しばらく話に花が咲きました。
私が小学生の頃の移動販売といえば、焼きたてメロンパン一択でしたが、いまでは場所も商品も、もっとバラエティ豊かです。
今回は、「移動しながら稼ぐ」を実現している、各地の珍しくも面白い移動販売モデルをご紹介します。
意外な商品も売ってます
皆さんは移動販売車で何を買っていますか。パン、コーヒー、焼き芋。私の鉄板はこれです。
実はその他にも、意外なものを取り扱う移動販売があるのです。
まずはこちら。
博多一番太鼓の売っているのは
昔ながらのわらび餅。自転車で移動というのも、なんだか懐かしいような気がして似合っています。きっと自分の住んでいる地域を回っているのでしょう、地元では話題のわらび餅屋さんのようです。
関東の方ではあまり見ない気がしますが、関西ではわらびもちの移動販売はよく見かけるそうで、
地域によっても差があることがわかりました。
珍しい移動販売といえばもう一つ。
豆腐の移動販売です。
豆腐の移動販売で本当に採算がとれるの?とも思いますが、移動販売をしている
豆吉郎のウェブサイトによると、「
完全黒字」。10年も続いているのだからすごい。
売っているのは豆腐だけではなく、他にも醤油や納豆など大豆を用いて作られたものを販売しているようです。遠くまで出かけられない高齢者の方や近隣のご家族など、リピーターも多いそうですよ。
一度は頼んでみたい!水上のピザ販売
移動販売は、地上でなければならないとは、誰が言った。
アメリカ領のヴァージン島周辺、とある入江での移動販売。
Pizza πでは、
海の上でピザを焼き、同じく海上でピザを販売しています。
ボートの内装は店の人が2年間かけて手作りしたものだそうです。HPによるとオーナーやシェフはもともと全く別の仕事をしていた人のよう。想いのつまった移動販売ボート。売っている人に会いに行きたくなります。
売っているのはモノだけじゃない
こちらはオランダ、アムステルダムの移動床屋、
salon le barber。移動販売で売るのは、ものだけではなく、
サービスも含まれます。
想像以上にいろいろなものが移動販売されています。
シャンプーは?カラーは?パーマは?
と考えて移動だなんて思いつかなそうなところですが、アイデア次第では実現できてしまうものだと思わされます。
最後に、モノと「休憩」というサービスを融合させた移動販売がこちら。
「
移動式カフェ」の
café Ryusenkeiです。時期によって
箱根・西湘・伊豆をめぐって営業。各種イベントにも出張するそうです。
山の中や、海で、また各種イベントで、コーヒーを飲みながらほっと一息つける場所を提供しています。
それにしても、伊豆や箱根とは。自分の好きな場所で営業できるとは素晴らしい、と思わされる出店場所です。
ちなみに、写真のトレイラーを自動車で牽引して移動しているそうですよ。
多様に展開する移動販売ビジネス。調べるほどにこんなものもあったのか、と驚きます。
移動販売にももちろん法的な制限はありますが、それをクリアすれば自分の好きな場所で、好きなものを取り扱うことのできる仕事。仕事は一つところで行うものだと当たり前に思っていましたが、やろうと思えば「
移動しながら」も意外とできてしまうものなのだと思いました。
しかし、ネットで何でも買える時代になっても無くならない移動販売の魅力とは何でしょうか。豆腐やわらび餅の移動販売であれば、いつも同じ人が売りに来ることでコミュニケーションが生まれますし、また買い物に行けない高齢の方の役にも立っています。
海でのピザ販売や、山でのカフェの提供は、それ自体が体験として価値を持っている。移動すること自体が価値になり、体験を売る移動販売ビジネスの形です。
こうして、移動しながら稼ぐことへのヒントをあたえてくれる珍しい移動販売の数々。「旅をしながら生活したい」といったあの時の先輩も、考え次第では本当にできるのですね。
ちなみに、仕事旅行社でも移動販売の旅を提供してくださっています。移動販売の始め方や楽しさ、そして気を付けなければならないことなど、ご興味がある方はぜひ、訪ねてみてください!
守屋佳奈子(シゴトゴト編集部)
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