2016年07月06日更新

職場は海底3m。南の島の「海底郵便局員」—スキマな仕事から見える世界vol.6—

80あまりの島々が南北約1,200kmにわたって広がる群島国、バヌアツ共和国。日本が幸福度ランキングで92位を獲得していた2006年、バヌアツは世界一幸せな国として有名になりました( New Economics Foundationによる調査)。南国のリゾートアイランドとしても知られていますね。

さて、この国には世界でたったひとつしかない仕事があります。それは「海底郵便局員」。

海底郵便局とはどんなところで、いったいどんな業務を行っているのでしょう? 今回は透き通る海を持つバヌアツでの、海底郵便局員の仕事をご紹介します。

参考: VANUATU POST

守屋佳奈子(シゴトゴト編集部)

これぞ“ポスピタリティ”? 南国流のおもてなし


みなさん、ダイビングはお好きでしょうか。

わたしは25メートルを泳ぎ切れない陸専用人なので、海中数メートルなんてもってのほか。沖縄の海でダイブしたいという夢をいだいたまま天国に行くことになりそうだと思っております。

ところでマリンスポーツ好きの方はご存知だと思いますが、バヌアツの海はダイバーたちのパラダイス。

日本バヌアツ親善協会のサイトでは、このように紹介されていました。

バヌアツの海の世界は、その抜群の透明度、温かい海水、ダイブ・サイトへの近さと同時にその考られないほどの多様性にあります。一つは、急な断崖、洞窟と突き出した岩肌、冷えた溶岩で作られた巨大な洞窟と海面下で繋がる入り組んだトンネル、そして、そこに息づくサンゴ、海草、海綿、珍しい熱帯魚など多様な生命体。もう一つは戦艦、飛行機、客船、古い艤装船など底に沈む多くの沈没物です。


南国でのダイビングと言えば、美しい魚たちや珊瑚礁——といったイメージもありますが、バヌアツの海ではそれに加えて、沈没船を見たりその内部を探検できるところも魅力となっているようです。世界最大の沈没船として有名な「S.S. President Coolidge」もバヌアツの海に沈んでいるとか。

しかし、この海にはほかにも沈んでいるものがあるのです。

それがこちら。



ご覧のように海中に郵便局が沈んでいます

「海中ポスト」そのものは日本でも海外でも存在するようですが、海底に「郵便局」があり、実際に人が働いているのは世界でここだけ。2003年にオープンしたそうです。

この郵便局は海底3メートルに設置。営業時間には局員がいます。郵便物の発送手続きはもちろん、上の写真のような耐水性のポストカードを購入することもできるそうですよ。

営業時間はハイドアウェイアイランドのビーチに掲載、営業時間には海上に目印の旗が立っています。

おそらく多くのダイバーが、バヌアツに潜った記念にポストカードを出しに来るのでしょうね。いまなら防水カメラで自撮りなんかもしてしまうのかもしれません。

住所などはどこで書くのか? 切手はどうするのか? 郵便局員とのやりとりは? 謎だらけではありますが面白い。人気の観光スポットとして定着しているそうです。

ちなみに、バヌアツ共和国には「火山ポスト」というものも存在します。

思いっきり火吹いてますね。「火山ポストへようこそ」(写真左)と言われましても…。

美しい海の中と違い、地獄な印象さえ受けるこちらはさすがに無人のようですが、投函した郵便物はきちんと集めに来てくれます。それにしても集荷に訪れた局員の方(?)がなんだか楽しそう。コスチュームも火山柄なのがナイスです。

ポストをどこに置いてどう運営するか? というひとつのことに注目してみても、「なぜバヌアツが幸福度の高い国なのか?」がうっすらわかる気さえします。「来てくれた人に楽しんでほしい!」という気持ちを大切にし、ピュアに実行しているのではないでしょうか。

ひとつふたつのポストなら、人を雇ったとしてお金が莫大にかかることもなさそうです。ホスピタリティならぬ“ポスピタリティ”。南の島流の「おもてなしの心」を感じます。
読みもの&流行りもの: 2016年07月06日更新

メルマガ登録いただくといち早く更新情報をお伝えします。

メルマガも読む

LINE@はじめました!

友だち追加
このページを気に入ったらいいね!しよう
見たことない仕事、見に行こう。

あわせて読みたい

【仕事旅行社の転職サポート】
まずは職場を体験。じっくり"天職"見つけたいなら「おためし転職」へ

Follow Me!


PAGE TOP