
NPO法人G-net
JRで名古屋駅から岐阜駅まで20分。岐阜駅の北口を降りるとすぐにNPO法人G-netのオフィスはあります。
今はシャッター街と化した繊維問屋街の入り口にオフィスを構えているのは、地場産業への想いの表れでしょうか。オフィス空間は「木材」を基調とした明るい雰囲気。数年前にクラウドファンディングでリノベし、コワーキングスペースとしても開放しています。
G-netは「人づくり」を通して地域活性に取り組むNPOで、現在大きく2つの事業を手がけています。
ひとつは「ホンキ系インターンシップ事業」。これは6ヶ月に及ぶ長期実践型インターンシッププログラムで、参加した学生は熱意ある経営者の元で新規事業などに取り組みます。学生にとっては就活の前に自分自身とホンキで向き合える機会となり、受け入れる企業にとっても自社の成長のきっかけとなるウィンウィンのプログラムです。
もうひとつは「ミギウデ事業」。名前の通り、地域の中小企業経営者の右腕となり得る人材を採用に繋げる取り組みで、長年に渡って長期実践型インターンシップに取り組んできたG-netらしい新卒採用サービスです。その他、最近では行政と進めるプロジェクトや大手企業と連携して行う取り組みなど、G-netは地域と若者を繋ぐために「伴走すること」をポリシーとして多くの挑戦をしています。
今回募集するのは、企業とG-netの接点をつくり、地場産業を盛り上げるために必要不可欠な営業の仕事。当然のことながら、「ホンキ系インターンシップ」や「ミギウデ」を充実させていくためには、受け入れ先を開拓しなければなりません。
この仕事で大切な"スキル"は共感力。G-netの取り組みや想いを先方にしっかり伝えることで、共感してもらえるか? そして自分たちも経営者の想いに共感できるかが大切な資質になりそうです。営業職と言えば地道な努力が求められる仕事というイメージもありますが、G-netの仕事ではこういった共感の連鎖が成果につながる手応えを得られることでしょう。
一体どんな人が向いているのか? またG-netは求めているのか? 営業担当・西尾拓哉さんのお話をうかがってみました。
3年前、G-netに転職した西尾さん。前職では求人広告業界の上場企業に勤めていました。なぜ、上場企業からNPOに転職したのでしょう?
「振り返ってみると、就職活動のときはあまり深く考えることなく、適当に仕事選びをしていたんだなと思います。周りに自慢できる仕事に就きたいという軽い気持ちで、『広告ってかっこいいな』と思って就職した」
上場企業に就職した西尾さんですが、人手不足に悩む企業さんの採用を「求人広告」でお手伝いするようになり、就活時には知らなかった多くの仕事が世の中に存在することに気づき始めました。ちょうどその頃、多くの同期が相次いで離職するというハプニングを目の当たりにします。
そのとき西尾さんが思い出したのは、「適当に就活していた」自分の姿。考えてみると、同期たちもみな社会には魅力的な仕事や働き方があることを知らず、就活ナビサイトしか見ていなかったのです。「求人広告の仕事で様々な会社を回るうちに、転職したくなったのでは?」。そんな思いも頭をよぎりました。
「世の中にあるたくさんの仕事」に興味を持った西尾さんは、大手以外にも様々な求人サイトを探して読むようになり、G-netの求人募集記事に出会いました。
「そこにあった『学生にもっと選択肢を』というキャッチフレーズを見て、確かにそうだなと共感しました。自分の学生時代を振り返ると、限られた選択肢しかなかったので」と話す西尾さん。その後、縁あってG-netに転職することになるのですが、NPOへ転職することに不安はなかったのでしょうか?
「いや、不安でしたね。正直、ここ大丈夫かなと?(笑)。世間体など意外と気にしてしまうタイプでもあって。でも、G-netに話を聞きに行ったとき、当時の代表が『僕たちは地域にとって必要なことをやっているし、そのフロントランナーとして活躍している自信もある』という話をしてくれて、『やるしかない!』と腹を決めたんです」
ナビサイトと世間体で就職先を決めてしまい、次々と離職していく同期たちを見るに及んで後悔にも似た気持ちを抱いていた西尾さんですが、当時の自分のような学生たちに「社会にはいろんな仕事がある」と伝えられるG-netの活動は魅力的に映ったのでしょう。
ここで西尾さんに"直球"の質問を投げてみました。「正直、地元中小企業の経営者相手の営業は大変じゃないですか?」
すると笑顔で「そんなことないですよ」と返ってきました。経営者ひとりひとりが持つ価値観や、会社がもつ背景などをフェイスツーフェイスで聞けることがこの仕事の醍醐味とのこと。企業が開発したひとつの商品にもストーリーや背景、裏話などがあり、西尾さんはそういった話が聞けるたびワクワクするそうです。
そのワクワクこそ共感のタネ。経営者にとって当たり前のことでも西尾さんにとっては初耳の話。そういったワクワクのエピソードは学生に刺さるポイントでもあり、熱心に話を聞いてくれると経営者もノってきてホンネの話もチラリ。
企業のホンキはホンネから生まれるものかもしれません。そして西尾さんはそんな"聞きたてホヤホヤ"のいい話を、営業から戻って「スタッフと共有する瞬間がたまらない」と言います。
その後はヒアリングした内容をもとに、企業さんにとってどのサービスが良いかを見極め、提案します。営業職ではありますが、サービス内容と企業をマッチングするという意味では、企画的センスも問われる仕事です。
プログラムの完成度を高めて先方の満足度を上げるためには、「企業さんとまず全力で向き合う必要がある」と西尾さんは言います。なぜならG-netのサービスを活用する企業は、経営課題を解決する手段としてインターンや採用に取り組むことが多いため、表向きな情報だけでなく、その企業の奥深くまで知って学生をつなぐ必要があるからです。
そこがこの仕事の醍醐味であり、また難しさ、奥深さであるとも言えそうです。では、どういった人がこの仕事に向いているのでしょう? 最後に西尾さんに聞いてみたところーー
「僕たちは"漢方薬"のようなものなんですね。すぐに効果が出るとは限らない。でも、必ず企業さんのためになると信じて伴走し続けていますし、学生たちに地元企業の魅力や世の中にはいろんな仕事があることを伝えたいという気持ちで仕事に取り組んでいます。
だからこそ、成果が見えてきたときは本当にうれしくて、前職では得難かったやりがいはあります。もし、かつての僕のように、世の中にあるいろんな会社や仕事を見てみたい人、共感を通じて地域を盛り上げることで働くことの手応えを感じたい人は向いていると思います」
正しい取り組みがあるわけでなく、今の目の前の環境や状況の中でベストを生み出す視点がとても大事になる仕事です。そういう点で、異なる視点から考える機会なども多いです。
募集する職種 | インターンプランナー |
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おためし転職期間 | 在職中の方)2日〜 離職中の方)1週間〜3ヶ月 |
給与 | 短期間の場合は、無給(各種経費支給は有り) 1ヶ月以上の長期間の場合は、有給(頻度や経験によって変動) |
任せたい仕事 | 岐阜圏域(岐阜、名古屋)に存在する、地場産業や伝統産業、地域に密着した事業を運営する企業の経営革新 (新規事業開発、人を活かす組織開発)の伴走支援および、次世代を担う右腕人材の育成。大学生対象のホンキ系インターン(実践型)や社会人のプロボノや兼業をサポートするシェアプロ(社会人版インターン)、地域企業に特化した就職採用伴走サービスミギウデの提案からマッチング、コーディネートまでのトータルサポート。 (今回は特に企業伴走部分) |
こんな人と働きたい | ・合理性だけでなく、想いや地域性や関係性など多様な価値観を大事にしたい人 ・目の前の企業や若者の支援だけでなく、地域や産業など全体的に視野を広げて取り組みたい人 ・企業や行政、大学など、あらゆるステークホルダーとの粘り強いコミュニケーションを楽しめる人 |
応募資格 | 新卒、第二新卒も可/兼業による勤務可/兼業不可によるプロボノとしての参画も可 |
必須スキル |
・相手の話を丁寧に聴くことができる ・基礎的なビジネススキル(各種ツール/SNSやクラウドツールなど頻繁に活用します。) ・普通自動車免許(AT可) ・型ができていない曖昧な状態でも仕事を楽しめる |
歓迎スキル | マーケティング領域や新規事業開発など事業開発領域の経験がある。 もしくは、組織開発や人材育成などのマネジメント領域の経験がある。 人材支援、教育系、コンサルティングなどの職務経験など歓迎しますが、 何よりも事業への共感があることを大切にしたいです。 |
休日・その他制度 | 採用後の待遇:フルタイム-18万~25万 / 兼業-頻度によって相談 福利厚生:研修補助や月1の食事会補助、年に1度の合宿研修なども実施しています。また、オフィスはコワーキングスペース化しているので、部分的にはリモートでの業務も実施可能です。子連れ出勤も可能で、子どもの病気や行事など優先いただいて全然大丈夫です。(どんな人でも働きやすい職場にしていきたいので、相談してください。) |
おためし転職参加後は? | 正職員登用有り(短期間の場合は別途選考実施もあります。) 1年単位のプロジェクトベースの採用も今回は歓迎します。(個別相談による決定) ※転職前の1年間のワーキングホリデー的な形でも大丈夫です。 |
場所 |
岐阜県岐阜市吉野町6-2 ブラザービル2階 地図を表示 |