2016年09月07日更新

会社に活気をもたらす「グッド・アクション」。なぜその取り組みは成功したのか?【インタビュー】

ビジネスパーソンの『働くモチベーション』があがる! 企業によるそんな取り組みを募り紹介するアワード「グッド・アクション2016」が開催されます(主催:リクナビNEXT/エントリー受付:9月30日まで)。

開催は今年で3回目とのことですが、昨年(2015年)は15社の取り組みが受賞。

受賞エントリーの一覧を見ると、「山ごもり休暇(株式会社ロックオン)」や「エリアマネージャー解散総選挙(株式会社オンデーズ)」など、様々な企業が「その会社らしさ」を活かした個性的プロジェクトを立ち上げることで、働き手のモチベーションアップを図っている様子がうかがえます。

「グッド・アクション」は何を目指すプロジェクトなのか? 仕事場を盛り上げる施策を成功させる秘訣とは? 企画の立ち上げから同プロジェクトに携わっている鈴木いづみさん(株式会社リクルートキャリア)に聞いてみました。

聞き手:河尻亨一(編集者/仕事旅行社キュレーター)

意欲的な社内プロジェクトを認める場が少ない


ーー「グッド・アクション」には、どういった企業がどういった目的でエントリーしてくるのでしょう?

鈴木(いづみ氏 ※以下、鈴木):業種も目的も会社により様々です。例えば中小企業さんでしたら、こういった場で評価されることで自社の取り組みを知ってもらい、採用につなげていきたいとお考えの会社もあれば、広報部署の方が会社のPRとの位置付けでエントリーされることもあります。

実際、グッド・アクションで受賞した取り組みがメディアに取り上げられるケースは増えていますね。採用やPRだけでなく、「グッド・アクション」の考え方そのものに共感してくださり、取り組みの共有や横展開を目的にエントリーする企業もあります。

審査員の守島基博先生(一橋大学大学院商学研究科教授)がよくおっしゃることなのですが、担当者が意欲的な取り組みを実践していても、その意義や価値に社内の人が気づいていないことって結構多いと思うんです。

特に中小企業の場合、人事の方が一人で携わっていることも多く、社内外にプロジェクトを認めてもらう場が少ないこともあります。

「グッド・アクション」はアワードとして実施していますが、ただ賞を出して終わりにするのではなく、優れたプロジェクトに光を当てて社会に紹介していく一連のプロジェクトとして捉えています。


昨年「BEST ACTION」を受賞した取り組みから(「グッド・アクション2015」より

ーー知名度の高い大企業とそれほど知られていない中小企業が、同じ土俵で評価されるところが興味深いですね。「良いアクション」には組織や事業の規模は関係ないということでしょう。過去に受賞した取り組みをいくつかご紹介いただきたいのですが。

鈴木:例えば、昨年ベスト・アクション(現場活性化部門)を受賞したNTTコミュニケーションズさんの取り組みがあるのですが、これは人事・人材開発担当の方がたった一人で、50代の社員とその上長約500名の面談を実施されたというものです。

親身な面談を通じてベテラン社員の本音を引き出し、そこに寄り添う形でのキャリア開発を行うことで、英語やITといった新たな技術習得に努める方や若手の育成に力を入れる方が増え、79パーセントの社員に前向きな変化が生まれたそうです。

眼鏡専門店を展開するオンデーズさんの取り組みも印象的でした。離職率が高い企業だったのですが、「この状況をなんとかしたい」ということで、社長みずからクルマで全国のストアを回ってヒアリングを重ねた結果、不透明な人事で管理職が決まっていることへの社員の不満が大きいことに気づかれたそうです。

そこでエリアマネージャーを立候補制にして、社員投票で管理職を選ぶようにしたところ、取り組み開始から5年で、離職率が当初の50パーセントから5パーセントになるなど著しい改善が見られるなど、大変風通しの良い職場になったとうかがっています。初めての総選挙では25歳のエリアマネージャーが誕生しました。

ーー立候補者のポートレイトを選挙ポスターふうにしたりする面白さもありますね。モチベーションアップにはそういう遊び心も大事だと思います。こういった受賞取り組みを決める審査はどのように行われるんでしょう?

鈴木:まず書類審査があります。エントリーシートは取り組みの名称や取り組みを始めた背景、施策の内容、反響、担当者の方々の思いなどを記入していただくシンプルなものです。

書類審査に通過した会社はすべて事前に訪問させていただき、担当者と社員の方にヒアリングした上で本審査に移ります。

去年までは「女性活躍促進」「現場活性化」といった部門を設けていたのですが、今年は応募の段階ではジャンルを特定せず、受賞した取り組みに合わせて賞タイトルを考える方向で検討しています。エントリーされるプロジェクトが型にはまらなくなっていますし、こちらが想像さえしなかった課題への取り組みもあるかもしれませんから。

「出会えてよかった」と思える職場を増やしたい


ーープロジェクトも多様化しているということですね。ところで、なぜリクナビNEXTが「グッド・アクション」を立ち上げたんでしょうか。

鈴木:「女性やシニア活躍の社内取り組みをしたいのだけど、リクルートさん、何か良いアイデアない?」といったご相談がお取引先から寄せられているという話を、営業部門のメンバーから聞いたことがきっかけになりました。そこで様々な企業の成功事例をご紹介することで、現場で悩んでいる人たちが「一歩踏み出してみよう!」と思えるようなアワードを立ち上げるのはどうだろう? と。

前職のときの私自身の体験もヒントになっています。その職場は仕事は面白かったとはいえ、毎日結構なハードワークだったんですね。この「24時間戦えますか?」みたいな働き方をなんとかしたいと思い(笑)、同期のメンバーたちと社長に直訴して、「会社を変えよう」という小さな取り組みを始めたことがあったんです。


鈴木いづみさん(リクルートキャリア)

ーーご自身でプロジェクトを立ち上げたことがある、という体験は大きいでしょうね。各プロジェクトに関わる担当者の気持ちがわかっていることが、アワード運営でも生かされそうです。

鈴木:「グッド・アクション」がリクナビNEXTのベクトルに合致するプロジェクトであることも大きいです。このサービスのゴールは転職者に「この仕事に出会えてよかった」と実感してもらえることなのですが、人は転職してすぐそう感じるわけではないんですね。

転職した会社で活躍できて初めてそう実感できるようになるわけですから、実際には入社後の応援もしていきたい。でも転職支援だけという印象があるため、「リクナビNEXTでなぜ定着やリテンションなのですか?」というリアクションをいただくこともあり、そのあたりのマインドが十分伝えきれていないのでは? という課題もありました。

グッド・アクションのような取り組みを通じて、リクナビNEXTは「ビジネスパーソンに真剣に向き合っている」ということがお伝えできるんじゃないかと。

ーーグッド・アクションは3回目になるわけですが、これまで関わってきた中で気づいたことや今後こういうプロジェクトにしていきたいという鈴木さんの思いなど聞かせてください。あと、これまで色んな企業の事例を見てきた中で、成功するプロジェクトはどこが違うと思いますか。

鈴木:色んなケースがあって一概には言えないのですが、トップダウンであれボトムアップであれ、やはり担当者個人の熱意があって、現場の声を大切にしたいという気持ちから出発しているプロジェクトには、人を動かす何かがありますね。

私がいまの仕事に転職して気づいたのも、「人事の方々ってこんなにアツいんだ!」ということです。訪問審査で様々な企業を回って担当の方々とお話するうちに、「いいじゃん、日本企業って。楽しい会社がいっぱいあるんだなあ」と思うようになりました。

そういった人や会社が持つ「熱」を広めていきたいと思い、今年から交流会を開催するなど、受賞した企業さんと悩みを抱えている企業さんが、直接コミュニケーションできるような活動も行なっています。そうやって会社の枠を超え、みんなで切磋琢磨して解決策を探していけるような環境や機会をもっと作っていきたいです。

グッド・アクションには人事や広報の方が応募されるケースが多いのですが、「会社を変えよう」とする優れた取り組みには部署やポジションの垣根はありませんから、営業や企画といった現場の方や若手社員さんからの応募も増えるといいなと思っています。

ぜひこんな職場があるんだと驚いてしまうような取り組みのご応募をお待ちしています。

★グッド・アクション2016公式サイト(応募要項ほか)
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